恵比寿駅のすぐ近くにある、子どもと家族のためのたてもの「景丘の家」。
「スペシャルマンス」と銘打たれいくつものワークショップが行われた2020年2月、幸運にもメグロアソビ冒険隊もお誘いいただき、初めて目黒区美術館館外でワークショップを行うことができました。
景丘の家は、大きな囲炉裏をしつらえた土間のような空間や、炊事や工作ができる部屋、ダンスや演奏に使えるスタジオもあれば、気ままに遊ぶ居場所もある、とても素敵な場所です。
このたてものの最上階は乳幼児と家族がのびのび過ごすための専用スペース。ここを舞台に『海の世界で自由にあそぼう!自分だけのくつ下人形』というタイトルで遊ぶことになりました。
メグロアソビ冒険隊が好きな遊びはいつも「体を使って、没頭して、みんなで遊ぶ」なのですが、館外活動はもとより、乳幼児と家族にむけたワークショップも初めて。どうやって乳幼児とそんなふうに遊べるのか?が新しい挑戦でした。
専用スペースには大きなロフトがあるので大きく布を広げ揺らします。
動きをのびのび楽しんだら、その下で海を舞台にした絵本を読み(急ごしらえで作ってもらった「サーフドラム(波の音が出る打楽器)」がBGM!)、インスピレーションをもとに靴下でパペットを作ってもらいました。
一人や二人、かんしゃくを起こしたり、泣いちゃったり、走りまわる方が楽しくなったりする子がでてくることも覚悟の上で臨んだのですが、これが想像と正反対。
その場にいた全員が制作や遊びに没頭しているのは圧巻でした!
0~1歳くらいの子でも、お父さん・お母さんと協力しながら部材をパペットにつけて面白い生き物を作っていたし、4歳くらいになれば自分の手にはめて操ることもできます。
大人と子ども、あわせて20人くらいいたはずなのに、みんなモクモクと制作にいそしんでいるため、いっときは部屋が静かに感じるほど。
ちいさい子だから、集中力は無いかも、というのは完全な思い違い。 好奇心と、能動的な気持ちと、作業の心地よさがパチッとはまりさえすれば、自分の力でクリエイティブ力を発揮して楽しむ力はしっかり備わっているのだと、乳幼児の底力を知る日となりました。
じゃあ、何が彼らの背中を押して、その「パチッ」をはめるんだろうか?
今回はお父さん・お母さん・きょうだいや家族が「子どものことはさておき、自分が楽しい」と感じながら取り組んでいたことだったように思います。
もっと深堀りしてその秘密に迫ることができたら、小さな子どもと大人が、初対面でも(家族じゃなくても)対等に楽しく遊べるワークショップができるかも。
可能性や期待を感じることのできるワークショップでした。
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